チャットのAIは、聞かれたら文章で答えるだけです。 Claude Code は違います。ファイルを読み、書き、コマンドを実行し、検索して、その結果を見てまた考えます。 事務所にたとえると、「質問に答えるだけの受付」ではなく、「資料を探して、書類を直して、結果を確認するところまで動く担当者」です。
| 何をするもの | |
|---|---|
| モデル | 考える頭(Claude 本体) |
| 道具 | 手足(ファイルを読む・書く・コマンド実行・検索など)。公式では「ツール」と呼ぶ |
| Claude Code | 頭に手足を付けて、会話の記憶を管理する外側の仕組み |
「コマンド」とは、パソコンに文字で出す命令のことです(例:フォルダの中身を一覧する)。公式ドキュメントでは、考えるモデルと、動く道具の2つで動いていると説明されています。
内容は大きく3つです。
仕事を頼むと、AIは次の3つを繰り返します。
この3つは、はっきり分かれず混ざり合います。AIは前の結果を見て次の一手を決め、何十もの動作をつなげます。たとえば「今月の請求書フォルダで、金額が合わない物を直して」と言えば、請求書のファイルを探して・読んで・合計を計算して・ズレを見つけて・直して・もう一度合計を確かめる、という流れを、AIが自分で組み立てます。
大事なのは、あなたもこの輪の中にいることです。途中で止めたり、方向を変えたり、追加の情報を渡したりできます。
AIができることは、道具の種類で決まります。
道具が無ければ、AIは文章で答えることしかできません。道具があるから「実際にやってくれる」のです。
○ よくある勘違い:「AIは頭の中だけで答えている」→ ×。実際にファイルを読み、結果を見て次を決めています
○ 関係する単元:No.03 スキル・No.07 MCP(道具や知識を足す仕組み)
基本の道具の上に、次の部品を足せます。区分2以降で順番に扱うので、今は名前だけで大丈夫です。
AIが「今、手元に広げている資料の山」のことです。公式では「コンテキストウィンドウ(AIが一度に見渡せる範囲の枠)」と呼びます。 中には、会話の内容・読んだファイルの中身・コマンドの結果・CLAUDE.md・記憶・読み込んだスキル・システムの指示が入ります。
CLAUDE.md と記憶は、次の単元 No.02 で詳しくやります。今は「会話とは別に、毎回机に置かれる物がある」と分かれば十分です。
たとえるなら机の広さです。机が資料でいっぱいになると、古い物から片づけないといけません。
会話が長くなると、Claude Code は自動で整理します。まず古い道具の出力を消し、足りなければ会話を要約します。ただし、会話の序盤に言った細かい指示は、抜け落ちることがあります。
だから、毎回守ってほしいことは会話で言うだけでなく、CLAUDE.md という「毎回読み込まれる決まりのファイル」に書いておきます(詳しくは次の単元 No.02)。長い仕事では会話が長くなるのは避けられないので、会話の長さを気にするより、決まりを書いておく場所を使います。長い会話の扱いは No.09 で詳しくやります。
ただし CLAUDE.md は、AIへの「お願い」です。絶対に外せない事は、許可の設定の deny(No.04)かフック(No.06)で仕組みにします(今は名前だけで大丈夫です)。
新しい会話(セッション)は、前の会話の内容を引き継ぎません。毎回まっさらな机から始まります。引き継ぐのは、CLAUDE.md と記憶に書かれたことだけです。
道具の中には、現実を変えるものがあります(ファイルを書く・コマンドを実行するなど)。そのため、動かす前に「やっていいですか」と止まることがあります。 ファイルを読むだけなら、作業場の中では基本的に確認なしです。
この仕組みの全体像は、No.04 でまとめて扱います。今は「止まるのは、道具が現実を変えるから」とだけ覚えてください。
AIは「集める→動く→確かめる」を道具で繰り返す。記憶の器(コンテキスト)には限りがあるので、毎回の決まりはCLAUDE.mdへ。
問1 「今月の請求書で、金額が合わない物を直して」と頼みました。AIの動きとして正しいのは?
問2 長い会話の途中で、序盤に言った細かい指示を忘れられました。次に同じことが起きないようにするには?
問3 AIが「ファイルを書いていいですか」と止まって聞いてきました。主な理由は?
出典:Claude Code 公式ドキュメント「How Claude Code works」(https://code.claude.com/docs/en/how-claude-code-works)