Claude Codeの仕組み講座

区分1 毎日の土台★★★

No.01 会話と道具の仕組み

Claude Code が毎回どう動いているかの単元です。すべての単元の土台になるので、この単元はしっかりやります。ここが分かると「なぜ今こう動いた?」の大半が説明できます。
目次
  1. 第0章 前提知識
  2. 第1章 AIが動く仕組み
  3. 第2章 コンテキスト(会話の記憶の器)
  4. 第3章 許可が出る理由の入口
  5. 確認問題

第0章 前提知識

① エージェント :道具を使いながら、自分で進める AI

チャットのAIは、聞かれたら文章で答えるだけです。 Claude Code は違います。ファイルを読み、書き、コマンドを実行し、検索して、その結果を見てまた考えます。 事務所にたとえると、「質問に答えるだけの受付」ではなく、「資料を探して、書類を直して、結果を確認するところまで動く担当者」です。

② 似た言葉との違い

何をするもの
モデル 考える頭(Claude 本体)
道具 手足(ファイルを読む・書く・コマンド実行・検索など)。公式では「ツール」と呼ぶ
Claude Code 頭に手足を付けて、会話の記憶を管理する外側の仕組み

「コマンド」とは、パソコンに文字で出す命令のことです(例:フォルダの中身を一覧する)。公式ドキュメントでは、考えるモデルと、動く道具の2つで動いていると説明されています。

第1章 AIが動く仕組み

内容は大きく3つです。

① 3つの段階をぐるぐる回る 必ず覚える

仕事を頼むと、AIは次の3つを繰り返します。

  1. 集める:必要な情報を探す(ファイルを読む・検索する)
  2. 動く:実際に変える(ファイルを書く・コマンドを実行する)
  3. 確かめる:結果を見る(うまくいったか確認する)

この3つは、はっきり分かれず混ざり合います。AIは前の結果を見て次の一手を決め、何十もの動作をつなげます。たとえば「今月の請求書フォルダで、金額が合わない物を直して」と言えば、請求書のファイルを探して・読んで・合計を計算して・ズレを見つけて・直して・もう一度合計を確かめる、という流れを、AIが自分で組み立てます。

大事なのは、あなたもこの輪の中にいることです。途中で止めたり、方向を変えたり、追加の情報を渡したりできます。

② 道具は大きく5種類 必ず覚える

AIができることは、道具の種類で決まります。

道具が無ければ、AIは文章で答えることしかできません。道具があるから「実際にやってくれる」のです。

○ よくある勘違い:「AIは頭の中だけで答えている」→ ×。実際にファイルを読み、結果を見て次を決めています
○ 関係する単元:No.03 スキル・No.07 MCP(道具や知識を足す仕組み)

③ スキル・MCP・フック・サブエージェントは「足す部品」 さらっと

基本の道具の上に、次の部品を足せます。区分2以降で順番に扱うので、今は名前だけで大丈夫です。

第2章 コンテキスト(会話の記憶の器)

① コンテキストとは 必ず覚える

AIが「今、手元に広げている資料の山」のことです。公式では「コンテキストウィンドウ(AIが一度に見渡せる範囲の枠)」と呼びます。 中には、会話の内容・読んだファイルの中身・コマンドの結果・CLAUDE.md・記憶・読み込んだスキル・システムの指示が入ります。

CLAUDE.md と記憶は、次の単元 No.02 で詳しくやります。今は「会話とは別に、毎回机に置かれる物がある」と分かれば十分です。

たとえるなら机の広さです。机が資料でいっぱいになると、古い物から片づけないといけません。

② いっぱいになったら 必ず覚える

会話が長くなると、Claude Code は自動で整理します。まず古い道具の出力を消し、足りなければ会話を要約します。ただし、会話の序盤に言った細かい指示は、抜け落ちることがあります。

だから、毎回守ってほしいことは会話で言うだけでなく、CLAUDE.md という「毎回読み込まれる決まりのファイル」に書いておきます(詳しくは次の単元 No.02)。長い仕事では会話が長くなるのは避けられないので、会話の長さを気にするより、決まりを書いておく場所を使います。長い会話の扱いは No.09 で詳しくやります。

ただし CLAUDE.md は、AIへの「お願い」です。絶対に外せない事は、許可の設定の deny(No.04)かフック(No.06)で仕組みにします(今は名前だけで大丈夫です)。

③ 会話は別々 さらっと

新しい会話(セッション)は、前の会話の内容を引き継ぎません。毎回まっさらな机から始まります。引き継ぐのは、CLAUDE.md と記憶に書かれたことだけです。

第3章 許可が出る理由の入口

① 道具には「動かす前に確認」がある さらっと

道具の中には、現実を変えるものがあります(ファイルを書く・コマンドを実行するなど)。そのため、動かす前に「やっていいですか」と止まることがあります。 ファイルを読むだけなら、作業場の中では基本的に確認なしです。

この仕組みの全体像は、No.04 でまとめて扱います。今は「止まるのは、道具が現実を変えるから」とだけ覚えてください。

AIは「集める→動く→確かめる」を道具で繰り返す。記憶の器(コンテキスト)には限りがあるので、毎回の決まりはCLAUDE.mdへ。

確認問題

問1 「今月の請求書で、金額が合わない物を直して」と頼みました。AIの動きとして正しいのは?

問2 長い会話の途中で、序盤に言った細かい指示を忘れられました。次に同じことが起きないようにするには?

問3 AIが「ファイルを書いていいですか」と止まって聞いてきました。主な理由は?

出典:Claude Code 公式ドキュメント「How Claude Code works」(https://code.claude.com/docs/en/how-claude-code-works)